カンペキ。
私は、数年前まで無意識に完璧を望んで、求めて、実行してきました。
子供のころから、自分が完ぺきじゃないと落ち着かなかった。
勉強も出来て当たり前。できないのは本人の努力不足。
間違ったことはしない。だらしないこともしない。(いや、実際はだらしない部分は見せなかっただけかも)
常に人として正しい道を選択する。
お友達全員と仲良くやる。いやな子や嫌いな子はあってはならない。
自分に陰りがあるとそれが気になって仕方なかった。
でも、思い上がりもいいとこだったんです。
今の私から見たら、本当に「おいおい」って言いたくなる。
所詮カンペキなんて望めないから、修業しなきゃいけないことばっかりだから人間に生れてきてるのに。。。
それに気がついたのは、子供産んでしばらくしてから。
今までは全部自分の意志で、すべて何とかなってきた。
全部努力次第だと思ってきた。
でも、子供産んだら、そんな理屈なんかなーんも、通用しないことを知らしめられました
すべてのことが思い通りにいかない。「いい母親」でいたいのに、夜中に気が狂いそうになることも何度かありました。
途方に暮れかけたころ、子供もだんだん大きくなって、同世代のお母さんたちと知り合う。
そして、たまたまかもしれないけど長女が入園したときのクラスのママ友が
いい感じに皆さん肩の力ぬけっぱなし、脱臼レベルのママたちだったのです。
わたしは、同世代のそんなママたちに救われました。
「なーんだ、みんな同じ苦労してるんじゃん」
「しかも、なんだこの脱力感」
みたいな。。。
私が、こどもをひどく叱ってしまったこと、子供の遊びに付き合いきれないこと、手抜きご飯が続いたこと。。。
そんなことを漏らすと
「いいんだよーそんなのー。わたしなんかテがでるよ!ご飯なんか納豆ありゃ十分だよ」
とか、これをいったら軽蔑されるんじゃないかとおもっていたようなことを、平気で口にしてくれた。
そんなママたちに囲まれて、私は自分が完ぺき主義だったことに母親になってはじめて気がついたのだ。
カンペキなこと。それって、自分も心地よくないし、他人も心地よくない。
完全な壁ってかくでしょ?
その通りで、相手との間に完全な壁を築くことなんだなあって、気がついた。
それからというもの、私はそんなゆるーいママたちのおかげで、いつの間にやらゆるーい子育てになってしまった
でも、それでよかったんだと思う。
たまに、まわりで完璧を目指すママをみると、「ぽんぽん」って方を叩いてあげたくなるけど
きっといつか自分で気づく時が来るもんね。。。「完璧なまま」なんていないのに。妄想妄想。
ママとして達人になれるのは、せいぜい、子供が結婚して子供産んだ頃からなんじゃないかなー。
それくらいまではみんな、まだまだ新米ママさんなんだもん。
だから、いまでも昔みたいについ完璧を追求しそうになると、
わたしはあえてどこか一か所は力を抜くし、緩ませるようにしてます。
ファッションにしても、ライフスタイルにしても。
お家の中も、完璧にこうしたいという理想があっても、どこかは崩すのだ。
雑然と物をおくブースをつくってみたり、掃除が行き届かない場所を作ったり。
食事も、オシャレなものばかり並べたくても、そのなかに「ナイススティック」をしのばせてみたり
そうすると、遊びに来た方が何かどこか居心地良く感じてもらえるから。
先日まだまだカンペキ病に侵されている友人が、うちに遊びに来たときの一言。
「今度はうちに是非いらして。私だったら完璧におもてなしするわ」
完璧なおもてなし。。。うーむ、くたびれそー